これなすごいことだ!
こーゆーことをやってやりたい!
これは人の力って感じがするし♪(´ε` )
岡崎がいることがさらにすごい!!!
2016/3/11 6:30
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「もちろん、試合中はウェストブロミッジの勝利を追求した。しかし、試合が終わったいま、私はレスターに優勝してほしいと思っている」
「今季の彼らは本当に素晴らしい。彼らの情熱、決して止まらない足。昨今のプレミアリーグでは持つ者と持たざる者の差が激しい。そういう中でレスターが優勝したら、それは真の偉業だ。私は今季いっぱい、レスターサポーターになろうと思う」
レスターは5日のワトフォード戦にも勝利し、リーグ首位を快走する=AP
3月1日、サッカーのイングランド・プレミアリーグで、レスターと2―2で引き分けたウェストブロミッジのピュリス監督がこう発言した時、今季初めてレスターの優勝が現実のものになるかもしれないと思った。
■戦力劣るのに首位、人々の感動呼ぶ
5日、好調のワトフォードとのアウェー戦を1―0の勝利で切り抜けると、レスターの輝きはさらに増した。ラニエリ監督は試合後のインタビューで「全国のニュートラル(中立)のファンがレスターを応援している」と言われると、「それは肌で感じている」と話した。
各チーム38試合と長丁場のリーグ戦はマラソンにたとえられる。レスターは開幕から勢いよく飛び出したものの、当初は「いつか必ずバテる」と言われる無名ランナーのようなものだった。ところが、その無名ランナーが折り返し地点を過ぎても先頭を快走し続けた。それどころか、終盤になってさらに加速し、強豪ランナーたちに明らかな差をつけ始めている。
何しろ、昨季王者のチェルシー、昨夏にデブライネ、スターリングらを獲得したマンチェスター・シティー、ファンハール体制下で大型補強を繰り返すマンチェスター・ユナイテッドといった強豪がころころと負けているのだ。
全国のニュートラルのファンの応援を「肌で感じている」とラニエリ監督=AP
そんな中、明らかに戦力が劣るレスターがプレミアリーグの優勝争いのトップに立っているという事実が人々の感動を呼び起こしている。ウェストブロミッジのピュリス監督の発言は英国サッカーファンの気持ちを代弁するものだろう。
実際、日本代表FW岡崎慎司を含めレスターの選手たちは90分間、足を止めず、何度もカウンターを仕掛ける。何度跳ね返されても、何度ミスを重ねても歯を食いしばってカウンターを繰り出し、ゴールを奪う。最前線でハイプレスを掛けながらカウンターに出るサッカーを、岡崎は「しんどい」と語る。それでも足は止めない。その姿が、ブルドッグの猪突(ちょとつ)猛進精神を愛する英国人の心の琴線を震わすのだ。
■移籍金総額が10倍のマンCも撃破
近年のプレミアリーグではビッグクラブの金満化が進み、「お金がなければ勝てない」というある種の絶望感にもつながっている。もちろん、スーパースターが勢ぞろいしたビッグクラブの活躍は、海外のファンを開拓し、隆盛をイングランドにもたらす。しかし、英国のサッカーファンの大半は生まれ育った地元の弱小クラブを愚直にサポートし続けている。だからこそ、今季のレスターの活躍は痛快であり、もしも優勝ということになれば非常にロマンチックな話になる。
2月6日にはスーパースター軍団のマンチェスターCをアウェーで破った=ロイター
2月6日、レスターがマンチェスターCにアウェーで3―1の勝利を飾った翌日、各紙が両チームの先発陣の移籍金総額を掲載した。レスターは意外にも岡崎の700万ポンド(約11億3000万円)が最高額で、総額2200万ポンド。今季、大化けし、19ゴールを決めているバーディーは100万ポンド、15得点11アシストのマレズにいたってはわずか40万ポンドにすぎない。
一方、アブダビ資本を支えにスーパースター軍団となったマンチェスターCの先発陣の総額はなんと2億3000万ポンド。その金額はレスターの10倍を超える。昨夏、獲得したイングランド代表スターリングの移籍金は4900万ポンドでレスターの総額の2倍を軽く超える。こうした背景があるから、マンチェスターC戦の3―1の勝利は喝采を浴びた。
かなり古い話になるが、1975年にプロ野球の広島がセ・リーグを初めて制した時、今のレスターが巻き起こしつつある熱狂が日本中を支配した思い出がある。あの年、プロ野球ファンに「自分のひいき球団がだめなら広島に優勝してほしい」と思わせた赤ヘル軍団のイメージが、今季のレスターとぴたりと重なる。
■神風?後続3クラブがそろって敗戦
今季のレスターは29試合終了時点でリーグトップの勝ち点60に達したが、昨季の29試合では勝ち点19で最下位だった。最下位から首位。このレスターの快進撃が英国のサッカーファンに「やればできる」「こんなことも起こる」という感銘を与えている。
今季に大化けし、19ゴールを決めているバーディー=AP
この感動のうねりが、うまく勝ち点を積み重ねられずにいるビッグクラブの選手の心を浸食しているようにもみえる。莫大な報酬を得ている選手たちには勝たなくてはならないという重圧が掛かる。また、レスターに集まる国民的な期待が彼らにとっては逆風になっている。
誰だって、みんなが望むものをぶち壊す張本人にはなりたくないものだろう。そうでなければ、3月2日の結果が説明できない。前夜、ウェストブロミッジと引き分けてレスターの積み上げた勝ち点が1にとどまったというのに、2位トットナム、3位アーセナル、そして4位のマンチェスターCがそろって負けた。
トットナムはアウェーでウェストハムに勝てば、得失点差でレスターを抜いて首位に立つという状況だった。ところが零封負け。7分に許した先制点を相手に守り抜かれ、欲求不満が限りなく高まる敗戦だった。
優勝の本命になるべきアーセナルはホームで先制しながら、格下のスウォンジーに2ゴールを献上し、逆転負けを喫した。2月14日のレスターとの直接対決で逆転勝ちしたのはいいが、欧州チャンピオンズリーグ(CL)でバルセロナに完敗したのをきっかけにおかしくなった。若手中心のマンチェスターUに終始主導権を握られて敗れると、スウォンジーにまでも負け、公式戦3連敗を記録した。
さらに、マンチェスターCはリバプールに0―3の完敗。レスターを追う3強がそろっての敗戦は、まさに「神風」ともいえる現象だ。
■途中交代の岡崎「勝って良かった」
こうして迎えた5日のワトフォード戦。トットナム―アーセナルが引き分けに終わり、レスターが勝てば2位トットナムとの勝ち点差が2から5に開く。1試合ではひっくり返らないこの差は大きい。
岡崎はこの決戦で9試合連続の先発出場を飾り、「ミラクル・レスター」のレギュラーとして存在感を示したが、45分のプレーだけでキングと戦術的な交代を強いられた。
岡崎(右)の気持ちも優勝に向っている=共同
チームは1―0の勝利を収めたが、日本代表FWにこれといった見せ場はなかった。ところが岡崎は交代に対する悔しさを見せるより先に「勝って良かった。ここまできたら優勝、少なくとも欧州CL出場権を確保したい」と語った。今季はゴールにこだわる発言を繰り返してきたが、この言葉を聞くと、ここにきて岡崎の気持ちも優勝に向っているのが伝わってくる。
それも当然の話だろう。昨夏、今季の欧州CL出場権を勝ち取ったボルシアMG(ドイツ)にも獲得の意思を示されたが、レスターに移籍した。その1年目でまさかの優勝争いに加わり、自らの力で来季の欧州クラブ最強戦の切符を手に入れようとしているのだ。
いまのレスターは優勝という壮大な夢に向かって走り出している。ラニエリ監督も「今のウチの選手は、いいプレーをしたい、チームの勝利に貢献したいという一心で試合に出ている」という。アウェーで1点をもぎ取り、逃げ切ったワトフォード戦もレスターの勝利への渇望が呼んだ結果だ。
もちろん、レスターがプレミアリーグで優勝し、来季の欧州CLに参戦しても、よほどの補強をしない限り「1次リーグであっさり敗退する」というシニカルな見方が大勢を占める。それどころか、無理な欧州CL参戦で来季はプレミアリーグでも「苦戦する」「残留争いに逆戻りする」という意見も多い。
■奇跡のリーグV飾り、伝説となるか
しかし、だから何だというのだ。もしもレスターが優勝すれば、今季の戦いはレスターサポーターの間で伝説となる。その中には「SHINJI OKAZAKI」の名前も残る。奇跡の優勝を飾った栄光のイレブンの一人としてファンの脳裏に深く刻まれ、永遠に語り継がれることになるのだ。
岡崎の移籍とともに、私もレスターを追いかけ続け、奇跡のようなゴールと勝利を目撃してきた。ラニエリ監督が「レスターが優勝することはない。優勝するのはどこかのビッグクラブだ」と言い続けてきたこともあり、どれほど勝ち星を積み重ねても、レスターが優勝トロフィーを手にする場面は想像できなかった。
ところがこの終盤になり、開幕時の3倍に膨れ上がった取材陣とともにピュリス監督の発言を耳にしたことで、レスターが英国に与えた感動の大きさを思い知り、敵将にここまで言わせた彼らこそ今季のチャンピオンにふさわしいと実感した。
むろん、まだ9試合を残し、思わぬ展開も待ち受けているだろう。しかし、今季の残りはピュリス監督と同じく、熱いレスターサポーターとなって、心の底から奇跡の優勝を願うことにした。
「たたけよさらば開かれん」の精神だ。結局、信じない者には何も起こらない。そんな気持ちで岡崎を追い、レスターの優勝を念じることで、自分も奇跡の一部になってみたいと思っている。
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