預金、なぜ膨張 超低金利でも残高最高677兆円

長生きすることによる「老後リスク」。
確かに不安だ。「できることないからとりあえず貯金。」なんだろうなぁ。雑に言うと。
そういう意味では安全な日本で、「大きな不安」は「長生き」になるのかな?
老後くらいはお金のこと心配しないでゆっくりと暮らしたいと思う。その手段が「貯金」というのはあまり安心できないので、向こう10年の目標は、「お金の不安が少ない老後を生きるための第一歩」としよう。


預金、なぜ膨張 超低金利でも残高最高677兆円
2016/1/25 1:11
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 長引く超低金利にもかかわらず、銀行の預金残高が増え続けている。年間10兆円増のペースで過去最高を更新しており、2015年11月末時点で677兆円に達した。預金者の内訳を調べると、高齢化や長寿化で「投資から貯蓄へ」という逆流現象が起きている実態が浮かび上がる。(高見浩輔、玉木淳)
 日銀の調べによると、預金残高はこの20年で約230兆円増えた。企業の預金も増えたが、増加額の9割は個人の預金によるものだ。日本は人口減少時代に入ったが、1人あたりの預金は増えている。最近は賃上げの動きも目立つが、食料品や日用品の値上がりで出費もかさんでいるはずだ。超低金利下で、なぜ増え続けているのか。
 疑問を解くカギは世代別の預金額にある。直近の09~14年の世帯あたりの増減をみると、全体の半数を占める60歳以上の高齢世帯は平均1351万円で約1%増と7万円ほど増えた。一方、60歳未満の現役世代は625万円で約2%減と10万円ほど減り、特に40代の減少幅が大きい。
 日銀の元理事でNTTデータ経営研究所会長の山本謙三氏は「シニア層が『長生きリスク』にさらされているからだ」と指摘する。日本人の平均寿命は男性80.5歳、女性86.8歳と、5年ごとに1歳ずつ延びている。老後の生活費や医療費がどれだけ必要なのかが分からず、節約して預金をためているわけだ。
 しかも長寿化で相続の受取人の高齢化も進む。現在は50~60代の「老老相続」が中心で、「預金志向の強い高齢世代の間に金融資産が滞留する」(山本氏)構図だ。
 高齢世代の資金が預金に流れていることは、リスク資産への投資動向からも裏付けられる。有価証券保有残高に目を移すと、世代別の増減は正反対だ。09~14年の有価証券残高は60歳未満の世帯が平均103万円で約3%増と3万円弱増えたのに対し、60歳以上は337万円で0.2%減と約8千円のマイナス。アベノミクスを背景に株高が続いてきたが、高齢世帯は「投資から貯蓄へ」という傾向を強めた。
 「もう投資はこりごりだわ」。神奈川県藤沢市に住む主婦(66)は老後資金を預貯金で運用する「貯蓄派」だ。08年9月のリーマン・ショックが起きる少し前に、銀行から勧められて買った株式投資信託で大きな損失を被ったからだ。
 彼女が買った「ノックイン投資信託」は株価指数に連動する商品。日経平均があらかじめ決めた株価の下限を割ると、元本が保証されない仕組みだ。相続した東芝株も不適切会計問題で時価が目減りしたという。「何を買えばいいか分からない投資よりも、預貯金で安全に運用する方がいい。老後資金をこれ以上失いたくない」と話す。
 デフレ脱却を前に足踏みする日本経済。預金残高の増加は高齢・長寿化という構造変化を色濃く映す。マネーが預金に集まるほど、インフレ期待から投資や消費が増えて経済が活性化するという日銀シナリオには大きな障壁になる。

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